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2025.05.20
コラム
雨と湿気に注意!防犯カメラのトラブルを防ぐメンテナンスポイント
防犯カメラは、さまざまな企業や施設で防犯設備として多く導入されています。
しかし実際には、設置後に定期的な点検やメンテナンスが行われていないケースも少なくありません。
特に注意したいのが、梅雨から夏にかけて雨や湿気が多くなる季節です。
湿度の上昇やゲリラ豪雨、落雷といった天候の影響で、カメラの映像が曇ったり、録画機が誤作動を起こしたりといったトラブルが増える時期です。
「映っているはずが映っていなかった」「録画されていなかった」といった事態は、万が一のトラブル発生時に企業の信用を損なうリスクにもつながりかねません。
本記事では、防犯カメラの見えないリスクテーマに、梅雨時期に起こりやすい機器トラブルや環境変化、そしてそれらを未然に防ぐための点検・メンテナンスのポイントをご紹介します。
・雨が防犯カメラに与える影響とは? ・見落とされがちな設置環境のリスク ・点検とメンテナンスのすすめ ・防犯担当者が押さえておくべきポイント ・まとめ |
雨が防犯カメラに与える影響とは?
6月に入り雨の日が多くなると、防犯カメラにも思わぬトラブルが発生しやすくなります。
梅雨の高湿度、長雨、気温差といった環境要因は、カメラ本体だけでなく周辺機器や配線にも影響を与え、録画トラブルや故障の原因となることがあります。
特に屋外設置のカメラを導入している企業では、設備担当者が気づかないうちに見えないリスクが蓄積し、防犯性能が低下してしまうこともあるでしょう。
ここでは、梅雨などの雨が多い時期に特に注意が必要なトラブル要因を具体的に解説します。
湿気・結露が引き起こす機器故障や映像トラブル
梅雨時のカメラトラブルで特に多いのが、湿気と結露による内部不良です。
カメラ内部のわずかな隙間や経年劣化したゴムパッキン部分から湿気が入り込むと、以下のような問題が発生します。
見たい場所が見えない、重要な瞬間が録画できていないという事態に。
・ 内部基板に水分が付着し、電子部品が腐食・ショート
急な電源落ちや故障の原因になります。最悪の場合は火災リスクも。
・ ファン付きモデルでは、内部湿度が高まり冷却性能が低下
カメラが熱暴走し、再起動を繰り返す不安定な状態に陥ることもあります。
対策としては、防水・防湿性能に優れた筐体の選定と、業者点検含む定期的な内部点検が重要です。
雨天時に起こりやすい配線・電源まわりの不具合
カメラ本体だけでなく、配線や電源まわりも梅雨時にはダメージを受けやすくなります。
とくに注意すべきは以下の3点です。
屋外での延長ケーブルやコネクタの接続部に隙間があると、雨水が浸入しやすく、ショートや接触不良を引き起こします。
・ 電源アダプタの周辺環境
軒下や外壁に取り付けたACアダプタが風雨にさらされ、プラグ部分から水が侵入。防水ボックス未使用の場合、内部に水が溜まって感電・火災の恐れもあります。
・ 水の伝いによる屋内への二次被害
外壁や屋根から伝った水が、ケーブル沿いに室内へと入り込むことで、パソコン、ルーター、録画機器などの別機材を濡らすことも。
こうしたリスクを軽減するには、ケーブルの収まり方や防水カバーの有無など、配線周りの目視点検が重要です。
また、壁の貫通部分や屋外コンセント周辺も防水処理が万全か再確認しておきましょう。
よくある録画ミスの原因
録画されているからといって、「証拠として使える映像」であるとは限りません。
梅雨時期に多い映像ミスには、次のような例があります。
特にドーム型カメラは水滴がレンズに残りやすく、人物や車両が判別できなくなる。
・ 雨による反射光や曇天で画面が白飛び/黒潰れする
カメラの明るさ自動調整機能が不安定になり、映像の明暗が極端に。
・ 強風や雨でカメラの角度がズレてしまい、重要エリアが映っていない
屋外ポール設置や突き出し型ブラケットの固定が甘いと発生しやすい。
・ 記録はされているが、動体検知が正常に働かず、必要な場面だけが未録画
小雨や揺れる木の葉に反応して誤検知が続き、容量オーバーになるケースも。
これらの問題は、映像を「後から確認するだけ」では気づきにくいのが厄介です。
定期的なチェック録画の再生、または本番録画前のテスト録画で実際の見え方を確認することがポイントです。
見落とされがちな設置環境のリスク
防犯カメラは「設置して終わり」ではなく、設置された環境によって性能を大きく左右される精密機器です。
とくに複数の台数を設置するオフィスや施設では、日常業務や季節の変化によってカメラの周辺状況が変わりやすく、梅雨をきっかけに死角や映らないリスクが知らぬ間に発生しているケースも多く見られます。
ここでは、意外と見落とされがちな設置環境上のリスクを、屋外・屋内・レイアウト変更の3つに分けて紹介します。
屋外カメラ周辺の変化
屋外に設置されたカメラは、周辺環境の変化に大きく影響されます。
以下のような事例は梅雨時期に多く発生します。
特に塀沿いや植込み付近のカメラでは、雨で育った枝葉が死角を生むことがあります。
・ 雨どいからの水しぶきがレンズを濡らす、水滴が映像に干渉
レンズに斜めからかかる水は、油膜のように映像全体をぼかしてしまうことも。
・ 風雨でバナーやのぼりが動き、カメラ前を塞ぐ
店舗や施設の外装物は思わぬ障害物となり、映像にチラつきや遮蔽を起こします。
「設置当初は問題がなかった」場合でも、季節や風向き、周辺の成長物によって変化するため、梅雨前後の見直しが重要です。
屋内でも安心できない?空調・湿度・照明の盲点
「屋内だから安心」と思いがちですが、屋内カメラにも湿度や照明環境の変化によるリスクは存在します。
特に冷房開始直後に発生しやすく、朝と昼で映像の鮮明さが変わることも。
・ 照明のチラつきや反射で映像がちらつく、白飛びする
雨天時は照明の影響が強く出やすく、逆光や照度ムラによる死角を生みます。
・ 換気のために開けた窓やドアが死角や侵入経路を作る
暑さ対策で解放されるドアや窓が、カメラの視野外となり侵入リスクを高めます。
このようなリスクは、空調の設定変更や室内レイアウト変更のタイミングで起こりやすいため、定期的な確認が欠かせません。
レイアウト変更後の「画角ズレ」や死角の発生
オフィスや店舗では、机・棚・什器の移動や模様替えなどで、カメラの視野が変化してしまうことがあります。
事務所ではパーテーション、店舗では季節商品の棚などが原因になることも。
・ 机の位置が変わり、社員の出入り動線が映らなくなる
入退室や現金取り扱いエリアが死角になると、トラブル時の証拠が不十分に。
・ 新たに設置した備品が赤外線センサーや動体検知を誤作動させる
動くカーテンやエアコンの風などが、常に動体として検知され続けてしまうケースも。
特に防犯目的だけでなく、業務記録やコンプライアンスチェックとしてカメラを活用している企業では、画角ズレが大きなリスクとなります。
点検とメンテナンスのすすめ
防犯カメラの多くは24時間365日稼働していますが、「壊れてから気づく」「録画できていなかった」では防犯対策としての意味を成しません。
特に梅雨のような環境変化が大きい季節には、機器・映像・配線・設置環境すべてを総点検するチャンスです。
ここでは、梅雨前に実施しておきたい点検・メンテナンス内容を3つの視点から紹介します。
レンズの汚れ・水滴・カビをチェック
レンズの状態ひとつで、録画映像の「証拠価値」が大きく変わります。
梅雨時は以下のような異常が起きやすいため、定期的に目視と清掃を行いましょう。
・ レンズ周辺にカビや油膜が発生して、白っぽく曇る
・ 気温差により、レンズカバーの内側が結露している
対策としては、以下をおすすめします。
・ 防水対応のレンズクリーナーや柔らかい布で拭く
・ 結露が頻発するカメラは、密閉性や防湿性能の見直し
・ レンズヒーター搭載モデルや防滴シールドの導入も検討
録画状況・アラート通知の作動確認
「録画されているはずだったのに、映像がなかった」というトラブルは、日常の確認不足が原因です。
・ 日付や時刻がずれていないか(録画証拠の信頼性に直結)
・ 動体検知・アラート通知の設定が有効か、実際に通知されるか
また、録画機の動作音やLEDランプの状態にも注意を払い、異常点灯があれば早期対応を行いましょう。
録画装置の再起動やファームウェア更新で復旧するケースもあります。
屋外ケーブル・電源周りの防水処理を再点検
外部からの水分の侵入は、配線トラブル・録画停止・火災リスクの原因になります。
特に雨が続く時期には以下を必ず確認しましょう。
・ 防水ボックスやグロメットが劣化していないか
・ ケーブルの被膜に亀裂・破れがないか
・ 壁貫通部から水が伝っていないか
水濡れの兆候がある場合は、すぐに防水テープや自己融着テープなどで応急処置を施し、後日専門業者による補修を検討しましょう。
防犯担当者が押さえておくべきポイント
防犯カメラの運用では、機器の設置や性能だけでなく、社内での「記録」「点検」「共有」の体制づくりが欠かせません。
企業の施設やオフィスでは複数の担当者や関係部署、外部業者が関わるため、トラブル時の対応が属人化しやすく、見落としや責任の曖昧さが問題となるケースもあります。
ここでは、運用面での見直しに役立つポイントを3つの視点から整理します。
不具合発生時の対応を記録できる体制を
防犯カメラに不具合が起きた際には、誰が・いつ・どのような異常を確認し、どんな対応を行ったかを記録しておくことが重要です。
簡単な報告様式を準備しておけば、現場の担当者がその場で記録でき、あとから経緯を把握するのにも役立ちます。
たとえば「映像が停止した」「録画データが消えていた」といったトラブルについて対応履歴が残っていれば、同様の不具合への再発防止にもつながります。
点検ルールに防犯カメラを組み込む
空調や照明と同様に、防犯カメラも定期点検の対象に含めるべきです。
定期的に、映像の鮮明さや画角のズレ、録画状況の確認を習慣づけることで、トラブルの早期発見が可能になります。
点検項目をチェックリストにまとめておけば、担当者が交代した際にも引き継ぎやすくなり、安定した管理体制を維持できます。
社内外の情報共有で運用ミスを防ぐ
防犯カメラに関わる情報は、社内の管理担当者だけでなく、現地のスタッフや外部の施工業者とも共有されていることが望ましいです。
たとえば業者が設定を変更したのに、それが社内に伝わっておらず、録画や通知機能が意図せず無効になっていたという例もあります。
小さな情報のズレが大きなリスクを招くため、作業履歴の共有や、定期的な確認の場を設けることが効果的です。
まとめ
防犯カメラは設置しているだけで安心と思われがちですが、それが実際に機能しているかどうかは、日々の点検と適切な運用によって左右されます。
特に季節の変わり目には、防犯カメラの状態だけでなく、設置環境や録画保存の体制も含めて見直すことが欠かせません。
映像や機器のチェック、保存方式や社内の情報共有体制に至るまで、総合的な点検を行うことが、防犯カメラ本来の役割を果たすうえで重要となります。
防犯設備は、トラブルが起きたときだけでなく、「何も起こらなかった日々」を守るための基盤でもあります。
企業として継続的に機能する状態を維持できるよう、梅雨時期をひとつの節目として、定期的な見直しと運用体制の強化に取り組んでいきましょう。
キャトルプランでは、お客様の様々な問題に対して、最適な提案をいたします。
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