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2024.11.28
コラム
死角を防ぐ防犯カメラ選びと設置のポイント
防犯カメラは、企業の安全性を高める上で欠かせません。
しかし、防犯カメラを設置しても「死角」が残ってしまうと、せっかくの防犯システムが十分に機能しない可能性があります。
この「死角」は、建物の構造やカメラの設置ミス、性能不足など、さまざまな理由で生じます。
本記事では、防犯カメラの死角を最小限に抑えるための設置方法や最新技術の活用法、そして死角を防ぐためのチェックリストをまとめました。
・防犯カメラの死角とは? ・死角が発生する主な原因と対処法 -設置場所が適切でない ・カメラの性能不足 ・監視エリアが広い ・設置角度が適切でない ・照明や環境条件 ・建物内外の特殊なエリア ・死角を防ぐためのチェックリスト ・まとめ |
防犯カメラの死角とは?
防犯カメラの「死角」とは、カメラの視野に入らない、監視できない範囲を指します。
死角が発生すると、犯罪者が隠れる場所ができてしまい、侵入や窃盗が発生しやすくなります。
また、死角の存在は企業における内部トラブルや不正行為の見逃しにつながるリスクもあります。
たとえば、出入口付近の監視カメラが適切に設置されていない場合、従業員が無断で荷物を持ち出したり、不審者が侵入したりする状況を把握できません。
このように死角を最小限に抑えることは、企業のセキュリティ向上だけでなく、従業員や顧客の安全確保にもつながります。
死角が発生する主な原因と対処法
防犯カメラの死角が発生する原因には、多くの要因が絡んでいます。
具体的なケースと共になぜ死角ができるのか、またその対処法を説明します。
設置場所が適切でない
防犯カメラの設置場所が適切でない場合、視野を妨げる障害物や構造物が死角を作ります。
・壁や柱
L字型やコの字型の建物では、角にカメラを設置しないと壁に隠れる部分が死角になります。
・高所に取り付けすぎる
見下ろす視点のカメラでは、建物のエントランスや狭い通路などが視野から外れることがあります。
・設置場所の偏り
出入口やレジカウンターなど、特定のエリアにカメラが集中しすぎてしまうことによって、他の重要なエリアが死角になることがあります。
【主な対処法】
・設置前に現地調査を実施
建物の間取りや構造を分析し、視野を妨げる障害物を特定する
・コーナーカメラを活用
壁や柱が多い場所では、ドーム型などのカメラを設置し、360度の視野を確保
・複数台設置でカバー
一箇所に集中せず、監視エリア全体を均等にカバーできる配置を検討する
・高さと角度の調整
死角が発生しないよう、適切な高さ(2.5~3メートル)でカメラを取り付け、見下ろす角度を調整する
カメラの性能不足
使用するカメラの性能が視野の広さや解像度に影響を与えます。性能不足は死角を生む要因の一つです。
性能が不足しているカメラは、監視エリアを十分にカバーできない原因になります。
・視野角が狭い
視野角は防犯カメラが映せる範囲を角度で示した数値です。一般的なカメラの視野角は90度から100度程度であり、広範囲をカバーするには不十分で、監視エリア外に死角が発生します。
・解像度の低さ
解像度が低いカメラでは、遠くの対象物が確認しづらくなり、事実上の死角となる部分が生じます。
・暗所性能の欠如
夜間や薄暗い場所をカバーできないカメラでは映像が確認できないため、監視がしにくくなります。
【主な対処法】
・広角レンズを選択
狭い視野のカメラを使用せず、90度以上の広角レンズを搭載したカメラを選ぶ。
・高解像度カメラを導入
フルHDや4Kカメラを採用し、遠くの対象物も鮮明に映せるようにする。
・夜間性能を考慮
赤外線カメラや低光量対応カメラを選び、性能不足による監視漏れを防ぐ。
・パノラマカメラやPTZカメラで広範囲を効率的に監視
パノラマカメラは一台で全方向をカバーし、PTZカメラは遠隔操作で特定エリアにズームや角度調整が可能なため、効率的に広範囲を監視できます。
監視エリアが広い
カメラ1台でカバーする範囲が広すぎる場合、どうしても視野外のエリアが生じてしまいます。
・駐車場や倉庫などの広い空間
広い敷地では、カメラを複数台設置しなければ死角が発生します。一台で全体を監視しようとすると、視野外のエリアが増えます。
・高低差のある場所
階段や多層構造の建物では、視点を複数用意しないと隠れた部分が発生します。
【主な対処法】
・適切なカメラの台数を計算
監視エリアの広さに応じて、必要なカメラの台数を割り出します。
・ズーム機能付きカメラを活用
広範囲の監視が必要な場合、光学ズーム機能を備えたドーム型カメラの設置がおすすめです。
設置角度が適切でない
カメラの角度が適切でない場合、重要なエリアが視野外になる可能性があります。
・角度の上向き・下向き過ぎ
設置角度が極端だと、地面や天井ばかりが映り、対象エリアを十分に監視できなくなります。
・設置ポイントの高さ
適切な高さは目安として地上2.5~3メートルですが、低すぎると破壊や盗難のリスクが高まり、高すぎると詳細な映像が映せません。
【主な対処法】
・専門業者に設置を依頼
専門的な知識を持つ業者に設置を依頼し、死角を最小限に抑える計画を立ててもらいます。
・視野範囲を確認・テスト
設置後にカメラの映像を確認し、視野に漏れがないかテストします。
照明や環境条件
監視環境がカメラの視野や性能に影響を与え、死角を発生させることがあります。
・照明の不足
夜間や暗所での照明が不十分だと、暗闇がそのまま死角になります。
・逆光
カメラが直射日光や強い光源に向いている場合、映像が白飛びして監視エリアが死角化します。
・天候の影響
雨、雪、霧などの天候条件が視界を遮り、監視能力を低下させます。
【主な対処法】
・適切な照明を設置
夜間や暗所では、LEDライトやモーションセンサー付きライトでカメラの視野を補助。
・逆光防止カメラを選択
WDR(ワイドダイナミックレンジ)機能を持つカメラで、逆光による映像の白飛びを防ぎます。
・様々な天候に対応可能なカメラを選択
防水・防塵機能を備えたカメラを選び、雨や雪、砂ぼこりの影響を受けにくくする。
建物内外の特殊なエリア
エレベーターや階段、トイレ付近などの特定の場所では、カメラの設置が難しい場合があります。
・エレベーターや階段
上下方向の動きに対応するカメラが必要ですが、設置が不十分だと隠れた部分が多くなります。
・出入口
自動ドアやシャッターの位置次第では、出入りする人や車両が死角に入ることがあります。
・トイレや更衣室付近
プライバシーの配慮から監視が難しく、死角になりやすいです。
【主な対処法】
・広角カメラを配置
エレベーターや階段では広角レンズを使い、上下の視野を広げます。
・プライバシーエリアを明示
トイレや更衣室付近ではプライバシーを守りつつ、周辺を監視できる設置方法を検討します。
・多層構造に対応
各階やゾーンごとに専用のカメラを配置して隠れた部分をカバーします。
死角を防ぐためのチェックリスト
死角を完全に防ぐためには、カメラの設置計画だけでなく運用後のチェックとメンテナンスも欠かせません。
防犯カメラの設置時に死角対策を万全にするためのチェックリストを紹介します。
1. 監視エリアの見直し
監視エリア全体を確認
映像をチェックし、カバーできていないエリアがないか再確認します。
・カメラが十分に広範囲をカバーしているか?
・見えにくい箇所や映像の歪みがないか?
死角が発生する場所を再調査
・構造物や家具が視野を遮っていないか?
2. カメラの設置角度と高さの調整
設置角度の調整
必要に応じてカメラの角度を変更し、重要エリアを確実に監視できるようにします。
・建物の角やエントランスを見落としていないか?
・高すぎたり低すぎたりして重要なポイントが視野外になっていないか?
高さの再設定
・地上2.5~3メートルが基本ですが、環境に応じて適切な高さに設定する。
3. カメラ性能の動作確認
画質と解像度のチェック
・映像が鮮明か、重要な情報(ナンバープレートや人の顔など)がはっきり見えるか確認。
夜間性能のテスト
・暗所での映像がしっかりと確認できるか?赤外線が到達する範囲を検証。
動体検知の感度設定
・不要なアラートが発生しないよう、感度を最適化。
4. 定期的なメンテナンス
汚れや障害物の除去
・レンズに汚れや蜘蛛の巣が付着していないか?定期的に清掃を行う。
機器の点検
・電源ケーブルや接続部に緩みがないか確認。
・カメラの回転やズーム機能が正常に動作するかチェック。
システムの最新化
・最新のセキュリティ対策が適用されるよう、カメラのソフトウェアをアップデート。
5. 記録映像の確認
映像保存期間の確認
・必要な期間(1週間、1か月など)の映像が確保されているか?
保存先の点検
・クラウドストレージやHDDに保存ミスがないか確認。
6. 追加対策の検討
新たなリスクに対応
・新しい死角が発生している場合、追加カメラや技術の導入を検討。
防犯カメラ以外の補完策
・照明の増設やフェンスの設置など、物理的なセキュリティ強化。
まとめ
防犯カメラの死角を完全になくすことは難しいものの、適切な設置計画や最新技術の活用によって、ほぼゼロに近づけることが可能です。本記事では、死角を生む主な原因を解説し、それぞれに対する具体的な対策を紹介しました。
防犯カメラは設置して終わりではなく、運用を通じて効果を最大化させるものです。
死角を最小限に抑えることは、犯罪抑止やトラブル解決に直結します。
この記事を参考に、ぜひ安全で安心な環境を実現してください。
キャトルプランでは、お客様の様々な問題に対して、最適な提案をいたします。
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