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2025.02.21
コラム
電源不要の防犯カメラとは?メリット・デメリットや業種別の活用事例
防犯対策として多くの企業が導入している防犯カメラ。
しかし、設置したい場所に電源がない、配線工事のコストがかかるといった課題に直面することも少なくありません。
特に、小売店の駐車場や商業施設の外周、工場の敷地、建設現場、農場など、電源の確保が難しい場所では「電源不要の防犯カメラ」が最適な選択肢 になります。
本記事では、電源不要の防犯カメラの仕組みやメリット・デメリット、業種別の活用事例、導入時のポイントまで詳しく解説 します。
・電源不要の防犯カメラとは? ・電源不要の防犯カメラのメリットとデメリット ・電源不要の防犯カメラの主な種類 ・業種別の活用事例と設置ポイント ・電源不要の防犯カメラの選び方と導入ポイント ・まとめ |
電源不要の防犯カメラとは?
防犯カメラといえば、一般的には電源をコンセントから供給し、常時録画やリアルタイム監視を行うものが多いです。
しかし、電源不要の防犯カメラは、その名の通りコンセントや電源配線が不要で、バッテリーやソーラーパネルを活用して動作するカメラを指します。
主な違いは以下の通りです。
項目 | 一般的な防犯カメラ | 電源不要の防犯カメラ |
---|---|---|
電源 | AC電源(コンセント) | バッテリー・ソーラーパネル |
設置の自由度 | 配線が必要で場所が限定される | 電源に縛られず設置可能 |
維持管理 | 電源供給が安定 | 充電や日照条件に依存 |
費用 | 工事費がかかる | 工事不要で低コスト |
電源不要の防犯カメラは、特に電源が確保しにくい 店舗の駐車場、倉庫の外周、建設現場、農場、太陽光発電所 などでの活用が注目されています。
電源不要の防犯カメラのメリットとデメリット
電源不要の防犯カメラは、配線工事が不要で設置の自由度が高いなどの利点がありますが、一方でバッテリー管理や設置環境の影響を受けるといったデメリットもあります。
メリット
・電源の確保が不要なため、設置場所を自由に選べる
従来の防犯カメラは、コンセントの位置や電源工事の可否によって設置場所が制限されていましたが、電源不要タイプならその制約がなくなります。
そのため、店舗や倉庫の駐車場、工場や建設現場の仮設事務所、農場や太陽光発電所など、電源が取りにくい場所でも手軽に監視システムを導入できます。
・配線工事が不要なため、設置コストを抑えられる
通常、防犯カメラを設置する際には、電源ケーブルや通信ケーブルの配線工事が必要になり、その分の施工費が発生します。
しかし、電源不要のモデルであれば、カメラ本体を設置するだけで運用を開始できるため、初期費用を抑えつつ防犯対策を強化できます。
・一時的な監視に適している
例えば、工事現場では工事期間が終わると設備を撤去する必要がありますが、電源不要のカメラなら撤去や移動が簡単に行えます
同様に、イベント会場や仮設の施設など、期間限定の監視にも柔軟に対応できる点が魅力です。
デメリット
・電力供給の管理が必要
バッテリー式のモデルでは、充電が切れるとカメラが動作しなくなるため、定期的なバッテリー交換や充電の手間が発生します。
ソーラーパネル搭載型であれば、太陽光による自動充電が可能ですが、日照時間が不足すると充電が不十分になり、稼働時間が短くなるリスクがあります。
・カメラの機能が制限される場合がある
例えば、常時録画が可能なカメラと比較すると、電源不要のモデルは動体検知による録画が中心となるケースが多く、リアルタイムで映像を確認し続ける用途には向かないことがあります。
また、高画質・長時間録画を行う場合、バッテリーの消耗が激しくなり、運用の手間が増える可能性があります。
・通信環境に依存する
LTE/4Gモデルを使用する場合は通信費が発生するほか、電波状況によっては映像が途切れたり、データ送信が遅延したりすることもあるため、設置場所を選ぶ際には慎重な検討が求められます。
電源不要の防犯カメラの主な種類
電源不要の防犯カメラには、用途に応じたさまざまな種類があります。
主に ソーラーパネル搭載型・充電式バッテリー搭載型・LTE/4G対応モデルの3つに分類され、それぞれに特徴と適した活用シーンがあります。
ソーラーパネル搭載型
ソーラーパネルで発電し、内蔵バッテリーに蓄電することで動作する防犯カメラです。
日中に太陽光を利用して充電し、夜間は蓄えた電力を使って稼働する仕組みになっています。
特に、電源が確保しづらい農園・農場、アウトドア施設(グランピング・ゴルフなど)、太陽光施設、大型駐車場、住宅展示場、霊園・墓地、学校の校庭や公園などの屋外監視に適しています。
ソーラーパネル搭載型の大きなメリットは、長期間の運用が可能である点です。
天候条件が良ければ、充電切れの心配がほとんどなく、手間をかけずに監視を続けられます。
また、配線工事が不要なため、設置の自由度が高いのも特徴です。
ただし、設置場所によっては十分に充電できない場合があるというデメリットもあります。
例えば、日照時間が短い冬場や、影ができやすい場所では、発電量が不足してバッテリーが長持ちしない可能性があります。
そのため、設置前には日照条件を確認し、適切な角度や向きでソーラーパネルを配置することが重要です。
充電式バッテリー搭載型
充電式バッテリー搭載型の防犯カメラは、あらかじめ充電しておいたバッテリーを使って運用するタイプです。
設置時に電源の確保が不要なため、場所を選ばず手軽に導入できるのが特徴です。
特に、一時的な監視が必要な建設現場、仮設の施設、イベント会場などでの利用に適しています。
充電式バッテリー搭載型のメリットは、設置の自由度が非常に高いことです。
充電さえしておけばどこにでも設置できるため、移動が多い現場や短期間の監視に最適です。
また、機種によってはバッテリーの交換が可能で、予備のバッテリーを用意しておけば長期間の運用も可能 です。
しかし、バッテリー残量を管理する必要がある点には注意が必要です。
充電が切れると録画や監視ができなくなるため、定期的な充電やバッテリー交換が不可欠です。
特に、長期間の監視を想定している場合は、ソーラーパネルと併用するなど、電源供給の方法を工夫する必要があります。
LTE/4G対応モデル
通常の防犯カメラはWi-Fiを利用して映像を送信しますが、電源不要の防犯カメラの中には、LTEや4G通信を利用してインターネット接続できるタイプもあり、Wi-Fi環境がない場所でもリアルタイムで映像を確認できるのが特徴です。
LTE/4G対応モデルは、遠隔地での監視が必要な場合に特に有効です。
例えば、広大な農地や山間部の倉庫、無人の工事現場など、人が常駐しない場所での防犯対策に活用されています。
Wi-Fiが不要なため、ネット環境の整備が不要で、設置後すぐに運用を開始できるのも魅力です。
一方で、通信費がかかる点には注意が必要です。
LTE/4Gモデルは、データ通信を行うため、毎月の通信料金が発生します。
また、通信エリア外では使用できない可能性があるため、設置前に通信環境を確認することが重要です。
業種別の活用事例と設置ポイント
電源不要の防犯カメラは、業種や施設の種類によって最適な活用方法や設置場所が異なります。
ここでは、小売店・商業施設を中心に、倉庫、工場、ホテル、建設現場、農業、太陽光発電施設など、それぞれの業種ごとに適した活用方法を紹介します。
小売店・商業施設:店舗周辺や駐車場の防犯対策
小売店や商業施設では、店舗周辺や駐車場の防犯対策として電源不要の防犯カメラが活用されています。
特に、夜間に無人になる店舗の入り口付近、駐車場、ゴミ捨て場などは、不審者の侵入やトラブルが発生しやすいエリアです。
電源不要の防犯カメラを設置することで、車上荒らしや不審者の侵入を抑止し、万が一のトラブル時には映像を証拠として残すことが可能になります。
倉庫・工場:無人エリアの監視と盗難防止
倉庫や工場では、敷地が広いため、すべてのエリアに有線の防犯カメラを設置するのが難しいことがあります。
特に、夜間の監視が必要な屋外の資材置き場や搬入口 などでは、電源不要のカメラが有効です。
例えば、LTE対応の防犯カメラを使用すれば、遠隔地にある倉庫の監視が可能になり、管理者がリアルタイムで状況を確認することもできます。
ホテル・宿泊施設:駐車場や裏口の監視
ホテルや宿泊施設では、宿泊客の安全確保と施設の防犯強化が求められます。
特に、駐車場や裏口、ゴミ置き場など、目が届きにくいエリアは、不審者が侵入しやすいため、電源不要の防犯カメラの設置が有効です。
例えば、建物の出入口付近に充電式バッテリー搭載型を設置すれば、短期間の監視にも柔軟に対応可能です。
建設現場:短期間の監視と資材盗難防止
建設現場では、工事期間中の資材や重機の盗難防止のために防犯カメラが求められます。
しかし、多くの現場では電源が確保できないため、電源不要の防犯カメラが非常に有効です。
例えば、充電式バッテリー搭載型の防犯カメラを設置すれば、短期間の監視に適しており、工事が終わればすぐに撤去できるというメリットがあります。
また、LTE対応のカメラを使用すれば、現場監督が遠隔地からリアルタイムで映像を確認することが可能です。
農園・農場:窃盗・鳥獣被害・災害時対応
農場では広大な敷地をカバーする必要があり、無線通信が届きにくい場所でも監視が求められます。
特に、農作物の窃盗防止や鳥獣被害対策、災害時・夜間時の現場確認のための設置ニーズに対応するために、ソーラーパネル搭載型の防犯カメラが有効です。
日照条件が良い農地では、ソーラーパネルを活用すれば長期間の運用が可能となり、管理者が遠隔で状況を確認することもできます。
アウトドア施設(グランピング・ゴルフ場など):安全対策と監視強化
アウトドア施設では、広範囲にわたる監視が必要ですが、電源の確保が難しい場所が多く存在します。
特に、事件・事故の抑止や証拠確保や侵入禁止エリアへの警告・安全対策、従業員負担の軽減といった目的で、ソーラーパネル搭載型の防犯カメラの活用が推奨されます。
太陽光発電施設:銅線盗難・不法投棄の防止
太陽光発電施設では、遠隔地に設置されることが多く、銅線の盗難対策や不法投棄の防止、現場管理の強化といった課題を解決するために、ソーラーパネル搭載型の防犯カメラが活用されています。
特に、日照条件の良い立地であるため、安定した監視が可能となり、運用コストの削減にもつながります。
大型駐車場・住宅展示場:事件・事故防止と管理強化
大型駐車場や住宅展示場では、車両盗難の防止や事件・事故発生時の証拠確保、現場管理の強化といった目的で、ソーラーパネル搭載型の防犯カメラの導入が進んでいます。
広範囲をカバーできるため、夜間の監視や不審者の侵入防止に役立ちます。
霊園・墓地:お供え物盗難・現場管理
霊園や墓地では、お供え物の盗難防止や管理者の負担軽減、施設内の安全管理といった理由から、ソーラーパネル搭載型の防犯カメラが導入されています。
特に、遠隔での監視が可能になれば、管理者がリアルタイムで状況を把握しやすくなり、迅速な対応が可能となります。
学校・公園(校庭など):子どもの安全確保
学校や公園では、子どもたちの安全確保が重要な課題となっています。
特に、不審者の侵入防止や事故発生時の証拠確保、施設内の安全管理対策として、ソーラーパネル搭載型の防犯カメラが活用されています。
ソーラーパネル型の防犯カメラを設置することにより、長期間の監視が可能となり、学校管理者や自治体による安全対策が強化されます。
▼学校でのソーラーパネルの活用については以下のページで詳しく紹介しております。
ソーラーカメラと補助金を活用した学校防犯対策のススメ
電源不要の防犯カメラの選び方と導入ポイント
電源不要の防犯カメラは、設置場所や用途に応じて適切なモデルを選ぶことが重要です。
ここでは、選定時に確認すべきポイントと、導入時の注意点について解説します。
画質と夜間撮影機能の確認
防犯カメラを導入する際には、画質の良さが犯罪抑止や証拠映像の確保に直結するため、画素数や映像の鮮明さをチェックすることが重要です。
特に、小売店や倉庫の監視では、人物の顔や車のナンバープレートをしっかり識別できる画質が求められます。
フルHD(1080p)以上の解像度が推奨され、夜間撮影(ナイトビジョン)機能が備わっているかも確認が必要です。
暗い場所でも映像を鮮明に記録できるカメラを選ぶことで、夜間の防犯対策が強化されます。
設置場所と耐久性(防水・防塵性能)
屋外に設置する場合、防水・防塵性能(IP規格)を確認することが重要です。
特に、雨風にさらされる環境では、IP65以上の防水性能を持つカメラを選ぶことで、長期間の運用が可能 になります。
砂ぼこりが多い倉庫や工事現場では、防塵性能も重要なポイントです。
また、設置場所の選定も重要です。
カメラの視野角や設置高さを考慮し、監視したい範囲をしっかりカバーできる位置に設置することが必要です。
不審者がカメラを簡単に操作できないよう、高所に設置する工夫も求められます。
費用対効果の考え方
電源不要の防犯カメラは、配線工事が不要なため初期費用を抑えられるメリットがあります が、製品によって価格が異なります。
例えば、ソーラーパネル搭載型やLTE対応モデルは比較的高額になりがちです。
しかし、電源工事の費用や通信環境の整備コストを考慮すると、長期的に見てコストメリットがある場合も多いです。
また、クラウド録画機能があるモデルを選ぶと、映像データを遠隔地から確認できるため、監視の手間を削減できます。
防犯カメラを長期間使用する場合、ランニングコストも含めて総合的なコストパフォーマンスを検討することが大切です。
まとめ
電源不要の防犯カメラは、小売店・商業施設・倉庫・工場・ホテル・建設現場・農場・太陽光発電施設など、電源確保が難しい環境での防犯対策に最適です。
設置場所や用途に応じて、ソーラーパネル搭載型・充電式バッテリー搭載型・LTE/4G対応モデルなどの選択肢があります。
企業が防犯カメラを導入する際は、自社の環境や用途に適した機種を選び、運用計画をしっかり立てることが成功の鍵となります。
本記事の内容が、電源不要の防犯カメラ導入の検討に役立てば幸いです。
キャトルプランでは、お客様の様々な問題に対して、最適な提案をいたします。
電源不要の防犯カメラ以外にも、何かお困りごと等ございましたらお気軽にお問合せくださいませ。
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