工場に防犯カメラは必要?導入目的や設置場所、注意点まで徹底解説

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2025.04.07

コラム

工場に防犯カメラは必要?導入目的や設置場所、注意点まで徹底解説

工場は、製品や資材、機械などの「財産」が集まる場所であると同時に、従業員が日々の作業に集中する職場の中心地でもあります。
しかし、そんな現場にはさまざまなリスクが潜んでいます。

不審者の侵入、資材の盗難、作業中の事故やトラブルなど、見えない危険から工場を守るために、防犯カメラの存在がますます注目されています。

とはいえ、単に「カメラを設置すればOK」というわけではありません。

本記事では、工場に防犯カメラを導入する目的から、設置場所のポイント、導入時の注意点まで分かりやすく解説していきます。
これから導入を検討する方も、すでに防犯カメラを設置している方も、ぜひチェックしてみてください。

なぜ、工場に防犯カメラが必要なのか?
工場に防犯カメラを導入する目的
工場に最適な防犯カメラの設置場所とは?
最新のAIカメラと作業分析の活用法
工場における防犯カメラ設置の注意点
まとめ

なぜ、工場に防犯カメラが必要なのか?

工場は、多くの人とモノが集まり、昼夜問わず稼働しているケースが多い環境です。
製品、原材料、工具、機械など高価な資産が集積している場所であるため、常に外部・内部双方からのリスクにさらされています。

近年、以下のような事件や課題が全国の工場で発生しています。

・ 夜間の不審者侵入による原材料や銅線、電動工具の盗難
 近隣のフェンスを破って敷地に侵入し、資材倉庫から高価な機械部品が盗まれる被害が複数報告されている

・ 従業員による備品の持ち出し・横領・製品の横流し
 廃棄物処理の名目で製品を持ち出し、外部に転売するケースや、夜勤中に資材を隠して持ち帰る内部不正が発生

・ 外部からの破壊行為や嫌がらせ
 社会的な背景を持つ抗議行動や、ライバル会社からの妨害目的の設備破損といった事例も

・ 社内トラブルや労災事故の隠蔽、報告遅れ
 転倒事故や機械の誤操作によるヒヤリハットが上司に報告されず、原因不明の設備停止や作業遅延に発展するケース

これらの問題は単なる「モノの損失」では終わりません。
従業員のモチベーションや会社の社会的信用にまで影響を及ぼします。

とくにSNSなどで情報が拡散される現代では、「安全管理が甘い企業」として評判が傷つくリスクもあるのです。

工場に防犯カメラを導入する目的

工場に防犯カメラを導入する理由は、防犯対策だけにとどまりません。
近年では安全性の向上、業務効率化、教育への活用など、幅広い目的での導入が進んでいます。

不審者侵入・盗難防止

防犯カメラの最も基本的な導入目的は、外部からの侵入や資材・設備の盗難リスクを防ぐことです。
出入口やフェンス周辺、資材置き場などに防犯カメラを設置することで、「監視されている」という意識が働き、不審者による犯行の抑止効果が期待できます。

さらに、実際に侵入や盗難が発生した場合にも、カメラ映像が証拠として機能します。
「いつ」「誰が」「どのように」行動したのかが明確になり、警察への通報や社内調査、保険申請に役立ちます。

作業効率や安全性の向上

防犯カメラは、作業現場の可視化にも力を発揮します。
映像を通じて、作業動線のムダや非効率な工程が把握できるようになり、生産ラインの改善につながります。

また、作業中の不安全行動やヒヤリハットの瞬間を把握できることで、安全対策にも効果的です。
特に、AI搭載型のカメラを導入すれば、作業時間の自動記録や異常検知アラート機能により、労災予防と生産性向上の両立も可能です。

労災やトラブル時の証拠確保

機械操作ミスによる事故、作業員間のトラブル、設備の誤作動などのトラブルの原因を正確に把握するためにも、カメラ映像は不可欠です。

関係者の証言だけでは判断が難しいケースでも、客観的な映像記録があれば、事故やトラブルの発生時刻と状況や、どのような動作や行動が影響したかなどが明確になり、再発防止策や教育資料としても活用できます。

職場の「安心感」の構築

防犯カメラの設置は、働く人の安心感にもつながります。
「万が一何かあった時も映像で確認できる」「危険行為をチェックしてもらえる」という意識が、安全を意識する職場づくりにも寄与します。

従業員管理や教育への活用

防犯カメラの映像は、新人教育やOJT指導の教材としても非常に有効です。
ベテラン作業員の動作や、安全に配慮した手順を映像で共有することで、実践に即した理解が深まります。

また、日常的に作業の様子を記録しておくことで、無断離席や規則違反といった行動の把握にもつながり、職場内の規律維持に貢献します。

ただし、こうした活用には従業員のプライバシーに配慮する必要があります。
導入前に「何の目的で映像を使うのか」「どこに設置されているか」などを丁寧に説明し、事前に理解を得ることが大切です。

このように、工場における防犯カメラは単に監視のためだけでなく、工場の安全・効率・品質・人材育成を支える多目的ツールとして、その導入価値がますます高まっています。

工場に最適な防犯カメラの設置場所とは?

防犯カメラは、目的に合った場所に設置することで最大限の効果を発揮します。
ここでは、工場内の設置に適した場所をエリアごとに分けて詳しく解説します。

出入口・搬入口

工場の出入口や搬入口は、不審者の侵入リスクが最も高い場所です。

正門・裏門・通用口:顔認識付きカメラで出入りの記録と防犯抑止
搬入口:納品・出荷の際の荷物トラブル対策
シャッター・ゲート前:侵入の有無を明確に確認可能

出入口・搬入口には、夜間対応(赤外線・暗視)機能や雨風に強い防塵・防水規格(IP66以上)のカメラが適しています。

駐車場・敷地周辺

車両の出入りが多い工場では、駐車場や構内道路の監視も欠かせません。
ナンバープレート認識機能付きの高解像度カメラが有効です。

従業員・業者用駐車場:不審車両・車上荒らし対策
搬入トラックの動線:納品・出荷管理のサポート
出入口ゲートの車両通過:ナンバー認識による記録と管理が可能

工場内の死角・無人エリア:見えない場所の安全確保

工場内には監督の目が届かない「死角」が存在し、トラブルが起こりやすい場所でもあります。

ライン裏側・通路の交差部:接触事故や物の落下トラブルの早期発見
夜間の無人エリア:不審者侵入や異常停止の記録
搬送ルートや階段下など:人が一時的に立ち入る場所の記録用

工場内の死角・無人エリアには、広角レンズ付きのドームカメラや360度全方位カメラがおすすめです。
天井設置で死角をなくし、監視範囲を最大限に活かせます。

資材倉庫・高価機器周辺:内部不正や盗難への備え

高額な資材や機械を扱うエリアは、内部不正や窃盗リスクの高い場所です。

原材料や部品の保管エリア:持ち出しや紛失の証拠確保
工具・備品の管理スペース:鍵の管理状況の記録にも
精密機器や大型装置の操作席周辺:誤操作や事故発生の確認用

資材倉庫・高価機器周辺では、ズーム機能や遠隔操作が可能なPTZカメラが効果的です。
動きのある対象を追尾したり、異変にいち早く気づくことができます。

また、録画映像には日時・場所情報のオーバーレイ表示を入れておくことで、証拠性を高めることができます。

最新のAIカメラと作業分析の活用法

近年注目されているのが、AI(人工知能)を搭載した防犯カメラです。
防犯だけでなく、業務効率や安全対策にも役立つのが特長です。

たとえば以下のような機能があります。

・ 作業員の転倒や異常動作を自動検知し、即座にアラートを通知
・ 作業時間や人の動きのデータを「見える化」し、無駄や偏りを発見
・ マスク未着用や立ち入り禁止エリアへの侵入などを自動記録・通知

AIカメラは初期費用こそ高めですが、人件費削減や事故防止により、長期的にはコストメリットも期待できます。
クラウド連携により、本社や別拠点からの遠隔管理も可能で、よりスマートな工場運営を実現します。

工場における防犯カメラ設置の注意点

工場で防犯カメラを活用する際には、「設置すれば安心」というわけではありません。
特に従業員のプライバシー保護や法律の順守は非常に重要です。
ここでは、カメラ設置時に必ず押さえておくべきポイントを解説します。

労働者のプライバシーと設置のルール

防犯カメラの設置には、従業員のプライバシーを侵害しない範囲での運用が求められます。
厚生労働省や個人情報保護委員会のガイドラインでも、映像含めた従業員の個人情報の扱いには慎重な配慮が求められています。

具体的には、以下のようなルールに配慮する必要があります。

・ 更衣室・トイレ・休憩室など私的な空間への設置は原則NG
・ 「従業員の監視」が目的ではなく、「防犯」や「安全管理」のためであることを明示
・ カメラ設置の目的・設置場所・録画範囲について、事前に従業員へ説明し同意を得る

録画データの保存期間と取り扱い

録画された映像データも「個人情報」に該当する場合があります。
そのため、以下のような運用ルールが必要です。

・ 保存期間は必要最小限(例:1〜2週間など)にとどめる
・ 保管場所やアクセス権限を制限し、外部流出を防ぐ
・ 利用目的以外での録画映像の使用は避ける

法的トラブルを避けるためのポイント

防犯カメラの使用によって「監視されている」と感じる従業員が不満を持ったり、労働組合から問題提起されるケースも少なくありません。

トラブルを防ぐためには、以下のような事前準備が有効です。

・ 社内規定を整備し、運用ルールを文書化する
・ カメラ導入前に従業員説明会を行う
・ 必要であれば、労働基準監督署や弁護士への相談も検討する

まとめ

工場における防犯カメラは、不審者の侵入を防ぎ、資産を守り、事故やトラブルから従業員を守るための「予防策」であり、同時に業務の効率化や作業分析といった攻めのツールとしても活用できます。

一方で、設置場所の選定を誤ったり、従業員への説明が不十分だったりすると、思わぬトラブルや不信感の原因にもなりかねません。

そのため、防犯カメラの導入には「目的を明確にすること」と「人に配慮した運用」が欠かせません。

本記事でご紹介した内容を参考に、まずは工場の課題や現場のリスクを洗い出し、必要なエリアに最適なカメラを検討することから始めてみてください。

これからの工場は、“安全であること”が信頼に直結する時代です。
防犯カメラを上手に活用し、従業員が安心して働ける環境と、効率的なものづくりの現場をつくっていきましょう。

キャトルプランでは、お客様の様々な問題に対して、最適な提案をいたします。
工場の防犯カメラ以外にも、何かお困りごと等ございましたらお気軽にお問合せくださいませ。

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