防犯カメラの保存期間の基本を解説!録画方法や設置場所の違い

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2023.09.11

コラム

防犯カメラの保存期間の基本を解説!録画方法や設置場所の違い

防犯カメラは現代社会でのセキュリティ強化に欠かせないツールとなっていますが、映像データの保存期間は使う機器の種類、映像の質、保存する場所や方法など、いろいろな要素が影響を与えます。また、設置場所や使用目的によっても必要な保存期間は異なり、法的な制限も考慮する必要があります。

今回は、機種や設定・場所や施設による違い、さらには法的な観点などから防犯カメラの保存期間についてまとめました。

防犯カメラを選ぶ際や使い方を考える時の参考にしていただけたら嬉しいです。

録画方法による保存期間の違い
 - 1.機器の種類による影響
 - 2.フレームレートや画質設定の違い
 - 3.記録メディアの選択
  - ハードディスク(HDD)
  - SDカード(SD)
  - クラウド
場所・施設別の防犯カメラ保存期間
 - 住宅・戸建て
 - アパート、マンション
 - 事務所、オフィス
 - 店舗、商業施設
 - コンビニ
 - 工場
防犯カメラの保存期間は法律できまっている?
防犯カメラの映像は保存期間を過ぎたら見れない?
まとめ

録画方法による保存期間の違い

防犯カメラの保存期間は自由に設定できる訳ではありません。選択した機種や設定など以下の要素によって、保存出来る期間は大きく変わります。

1.機器の種類による影響

保存期間は、メーカー、カメラやレコーダーの機能と性能、映像の圧縮技術、そしてレコーダーのストレージ容量(例:2TB、4TB)によって変わります。

2.フレームレートや画質設定の違い

フレームレート(またはコマ数、fps)によっても保存できる期間が異なります。防犯カメラでは、一般的に3fps~5fpsが設定されます。高いフレームレート設定は映像を滑らかにしますが、保存期間は短くなります。逆に低いフレームレート設定は、映像がカクカクするものの保存期間が長くなります。
画質が高い場合、より鮮明な映像が得られますが、大量のストレージ容量を消費するため、録画時間が短くなります。

3.記録メディアの選択

防犯カメラには主に「HDD(ハードディスク)、SDカード、クラウド」の三つの録画方式があります。HDDとSDカードの場合、その容量が保存期間に影響を与えます。一方で、クラウドストレージの場合は契約内容によって保存期間が変わります。

記録媒体の容量が大きいほど、保存期間が長くなります。

ハードディスク(HDD)

HDDは大容量データの記録が比較的安価にできるため、防犯カメラの記録媒体として最も普及率が高いです。
ただし、防犯カメラと別にスペースが必要となるので、設置場所が必要になります。

参考保存期間:1TB 約20日以上(フルHD画質、30fps)
※ 保存期間が「1TB 約75時間(フルHD画質、30fps)」と表記されているサイトが複数ありますが、弊社で検証した結果、上記期間とします。

<HDDの一般的なメリットデメリット>

メリット デメリット
  • 大量のデータを保存可能
  • 容量の追加やネットワークとの組み合わせが容易
  • 外部へのデータ漏洩リスクが低い
  • 物理的なスペースが必要
  • 振動に弱い
  • HDDごと持ち出される危険性
SDカード(SD

SDカードはコンパクトタイプの防犯カメラに抜き差しして使用されることが多いです。
低コスト・小さいので携帯しやすい事などがメリットとして挙げられますが、容量がHDDやSSDに比べて小さいため、長期間や多量のデータ保存には不向きです。

参考保存期間:128GB 約15時間(フルHD画質、30fps)

<SDカードの一般的なメリットデメリット>

メリット デメリット
  • 価格が安い
  • 誰でも抜き差しが簡単
  • 持ち運びしやすい
  • 保存容量が小さい
  • 衝撃に弱い
  • 劣化しやすいため一定期間での交換が必要
クラウド

クラウドは防犯カメラで撮影した映像をインターネット上の保管場所(クラウド)に保存する方法です。

クラウドを利用するためにはネットが必須になるので、LANケーブルの配線工事やWi-Fiルーター、アクセスポイントの用意が必要になり、利用のための月額料金を支払う必要があります。

参考保存期間:契約期間による

<クラウドの一般的なメリットデメリット>

メリット デメリット
  • レコーダー購入の必要がなく、場所を取らない
  • PCやスマホから録画データの確認ができる
  • 破損や盗難によるデータ消失の危険性がない
  • インターネット環境が必要
  • ネット回線が切断すると録画が停止する
  • 月額料金が発生する

場所・施設別の防犯カメラ保存期間

防犯カメラの映像データの保存期間は、使用目的や設置場所によって異なります。
以下で一般的な各施設の防犯カメラ保存期間をまとめました。

住宅・戸建て

自宅の場合、何か異変があればすぐに気がつけることが大半なので、保存期間は1週間程度が一般的です。

アパート、マンション

複数の世帯が集まるアパートやマンションは、不審者の確認や駐車場・駐輪場のトラブルの他にも、ゴミ置場の不法投棄対策として防犯カメラが設置されることが多くあります。保存期間は2週間から1ヶ月程度が一般的です。分譲マンションでは管理規約によって定められている場合があります。

事務所、オフィス

事務所やオフィスで防犯カメラの記録を確認するケースは、不審者の確認のほかに紛失物などの捜索などにも利用されることが多いです。
紛失物は無くしたことに気がつくのが遅れる場合があるため、1ヶ月程度に設定されることが一般的です。
高セキュリティが求められるような業種では、さらに保存期間は長くなります。

店舗、商業施設

不特定他数の人が訪れる店舗や商業施設は万引きや詐欺、客同士の喧嘩、従業員と客とのトラブルなどに対して防犯カメラが活躍します。様々なケースのトラブルがあるため、保存期間はある程度遡って確認できるように、1ヶ月程度が理想とされています。

コンビニ

コンビニの防犯カメラは、1週間~1カ月ほど録画映像が記録されています。店舗がコンパクトなため、基本的にはトラブルにすぐに気付けるので、保存期間が1週間程の店舗が多いですが、もしもの場合に備えて1カ月程記録されている場合もあります

工場

食品工場や生産工場などの工場は、異物混入などのトラブルが発生した際、何ヶ月も遡って録画映像を検証する必要があるため、保存期間は1年以上と長めに設定されることが多いです。流通時期や賞味期限など生産する製品によって保存期間が決められます。

防犯カメラの保存期間は法律できまっている?


日本において、防犯カメラの映像データに特定の保存期間を定める法律は特にありません。
ただし、個人情報の取り扱いに関連する法律、例えば個人情報保護法が影響を与える場合があります。これに基づき、不必要に長い時間データを保管するのは避けるよう努めることが多いです。

特に銀行や公共の交通機関などの特定の産業や場所では、業界独自のガイドラインや特別な法規制によって、保存期間が規定されていることあります。
また、街頭防犯カメラなどについては自治体ごとににガイドラインが定められている場合があります。

例えば、街頭防犯カメラの保存期間が警視庁(歌舞伎町、渋谷、池袋等)・愛知県は最大30日に対し、千葉県は7日間になっています。(2023年9月現在)

このように、防犯カメラを設置する場合、使用目的や具体的な状況に応じて適切な保存期間を決定し、既存の法律や規制に従う必要があります。

防犯カメラの映像は保存期間を過ぎたら見れない?

防犯カメラの映像は保存期間を超えると見ることはできないのでしょうか?
防犯カメラで撮影された映像の保存期間は、使用している記録メディアの容量や設定した保存期間に依存します。

録画容量には限りがあるので、一般的には循環録画方式を採用して、新しい映像が古い映像を上書き保存します。このような仕組みのため、基本的には保存期間を過ぎた映像は後から見ることは不可能です。

特定の期間内で映像データを保存しておく必要がある場合は、期間に応じて保存期間を調整したり、運用方法を工夫することが求められます。
必要なデータは、保存期間が過ぎる前にダウンロードしておきましょう。

まとめ

防犯カメラの保存期間は、保存期間が短すぎると必要な映像が消えてしまい、証拠として使用できなくなってしまいます。反対に長すぎると、法的問題やデータ管理上の問題に直面する可能性があります。

キャトルプランではお客様のご都合に合わせて防犯カメラの録画期間・保存期間を設定させて頂いています。
防犯カメラの保存期間を変更したい・延長したいという場合もご相談ください。

そのほか何かお困りごとなどございましたら、お気軽にお問合せくださいませ。

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